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青空文庫を知っていますか

はしがき

以前の記事で、著作権について書きましたが、今回は著作権の消滅に関係する記事。著作権の消滅とは、ざっくり言うと、著作者の死後、もしくは公表後に一定期間が経過した著作物は著作権が消滅し、公共の所有(パブリックドメイン)になるということ。
主に小説や随筆・詩などの文芸作品において著作権が消滅した作品や、そもそも著作権フリーの作品をまとめてくれているのが、タイトルの「青空文庫」というサイトです。
今回は、そんな青空文庫の楽しみ方とおすすめの作家・作品をご紹介したいと思います。
皆さんの読書ライフの一助になれば、幸いです。

青空文庫とは

ネット上の有志の方々が、著作権フリーとなった作品を入力・校正、誰でも無料で読めるように公開してくれているサイトです。
夏目漱石芥川龍之介太宰治などなど、国語の教科書に出てくる、誰もが知っている名著が揃っていますので、ぜひ一度、サイトを訪問してみることをおすすめします。きっと作家数と、作品数の多さに驚かれると思います。

小説や随筆、詩などの文芸作品が多いですが、哲学や経済学・心理学や数学・物理学など、あらゆる分野の昔の専門書が電子版で公開されているのも面白いです。
また、グリム童話アンデルセンの物語日本の児童文学などもそろっており、お子さんにとってもおすすめです。

青空文庫の楽しみ方

まずは、青空文庫のサイトにアクセス。作家別・作品別に探すこともできますし、分野別でもインデックスを作成してくれていますので、自分好みの書籍に出会えます。
青空文庫の運営自体はボランティアなので、頭が下がる思いですが、さらに青空文庫内の作品ファイルを読む用のソフトを無償で開発されている方もいらっしゃるようで、そのソフトを使えば、もっと便利に楽しむことができます。
僕は、スマホで空き時間に読書することが多いので、専用のAndroidアプリを使って、楽しませてもらっています。

青空文庫でおすすめしたい作家・作品

江戸川乱歩(1894〜1965年)

昭和初期の推理小説の巨人で、日本の探偵小説の基礎を築いた人物のひとりとされています。今の子どもたちにとっては、「名探偵コナン」の江戸川コナンの名前の由来として有名でしょうか。僕たち世代の子ども時代には、「少年探偵団・怪人二十面相」シリーズはどこの小学校の図書室にも並んでいたと思います。1965年に没しているので、2015年に著作権が消滅し、なんと無料で読めるようになりました。
「怪人二十面相」シリーズのほか、探偵・明智小五郎シリーズが有名ですが、「赤い部屋」や「人間椅子」など短編・中編小説が多く、ちょっとした空き時間に楽しめます。作風は猟奇的な小説が多いですので、その点はご注意を。

寺田寅彦(1878〜1935年)

僕の地元出身の物理学者であり、文筆家。凄いと思うのは、自然科学を専門とする科学者でありながら、文芸との関わりも深く(夏目漱石の弟子としても知られる)、科学と文学の融合とでも言うべき随筆を多く残しているということ。
自然科学者として関東大震災の調査に参加するなどの経験から、地震に関する随筆も数多く残していて、東日本大震災をきっかけに再評価されています。「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉は、この人が残したとも。
主に大正時代の随筆なので、言葉遣いや出てくる単語など古めかしい部分もありますが、現代に通じる思想や考え方など刺激を受ける作品が多くあります。

全国的にはあまり知られておらず、もったいないと(勝手に)思っているので、いずれこの人については別記事を書こうとも思っています。

野口英司・宮川典子「青空文庫ものがたり」

青空文庫というサイトが誕生することになったきっかけや、サイトを立ち上げる際の奮闘、2005年までの歩みが、まるで小説のように描かれています。青空文庫を利用する際は、ぜひこちらを読んで見てほしいです。
青空文庫はボランティアで成り立っているそうです。運営に関わっておられる方々への感謝を忘れずに利用したいですよね。

あとがきと捕捉

今回は青空文庫について紹介しましたが、著作権の消滅について、ちょっとだけ捕捉を。2018年に法改正がなされ、著作権の保護期間、つまり著作権が消滅するまでの期間が50年から70年に延長されました。
川端康成(1972年没)などの作品が青空文庫に並ぶまで、時間がかかるのは少し残念な気がしますが、作家が丹精込めて書き上げたことを思うと仕方ない気もします。著作権の保護期間についてはデリケートな問題なので、議論は専門家に任せたいと思います。

ちなみに、このブログの文章は著作権フリーですが、将来的には著作権が発生するように励んでいきたいものです。

それでは、また。

ABOUT ME
suikablog
生まれ育った田舎で3代目の製造業をやっています。30歳で前職のサラリーマンを退職し、家業を営む傍らブログを書いています。 前職ではパソコンに携わる機会が多かったこともありましたが、もともとパソコンを触ることが好きだったこともあり、思い切ってブログを運営することを決めました。